2013/11/30

『ジブリの本棚』(DVD)メモ

ジブリの森美術館のトライホークス。
宮崎さんが選んだ児童文学が並んでいる。
行きたいっ!!!

杏ちゃんは、
漢字テストで二回連続で満点を取ると本を一冊買ってもらえて、
それが楽しみで楽しみでしょうがなかったそうです。

児童文学が引き出し。
「児童文学の創造に参加する時、僕らの現在の態度は重大な意味を持ってくることになるだろう。」
僕は大人の小説には向いていない人間だと思い、
児童書の方が気色にあうと思った。児童文学はやり直しがきくと思った。
何の気なしに読んで、なんかのきっかけになればいいと思う。
本を読めば立派な人になるってわけではない。ひとつのきっかけに。
やっぱり生き残ってきた児童文学は面白い。


翻訳家、石井桃子さんと宮崎駿。
戦後の日本に子供のための本をもたらせた石井さん。
宮崎さんにとっては神棚に置いておきたいくらいの人。
70年以上、子供の文化に貢献した。
石井さんが児童文学に目覚めたきっかけは、
『くまのプーさん』。
子供のものこそ妥協を許さず最高のものを紹介する。

挿絵の魅力。
海底二万里の表紙絵なんて、
宝物を持っている気がした。
挿絵を手掛かりに、外国のものを読む。
挿絵は入り口として大きな役割を果たす。

『床下の小人たち』のメアリー・ノートン。
彼女がこの世界を生み出したきっかけは、
イギリス、コッツウォールズ地方にあると言われている。
ボートン・オン・ザ・ウォーターのThe model village。
村を1/9サイズに縮小して作った。
知らず知らずのうちにファンタジー世界の住人になってしまう。
これはとても行きたい!!!!
ドールハウスの実物も観てみたいなぁ。
ムルベイニーとドジャーズの工房とか(夫婦アーティスト!)。
「もし小人がわたしたちが作った宮殿に入ってきたら、
 人間が作ったささいなズレは、彼らにとって大きなズレとなる。
 彼らが暮らせるようなものを作りたい。」

物質的に豊かになったけど心が貧しくなってしまった人間たちとは対照的に、
貧しくとも豊かな生活をしている借り暮らしの小人たちを描いている。
わたしたちはどちらの生活により魅せられるのか。
もし彼らが本当に存在するとしたら、どちらが絶えるのか。

小人たちのシリーズは全5冊。
一冊目はカーネギー賞を受賞。

アリエッティに託すもの。
床下の小人たちは、素敵だった。
アリエッティの世界がひっくり返る。
残酷な少年の言葉によって。
子どもたちは残酷なもの。
あと、普段、やたらモノがなくなるんだけど、
それは小人たちが持ってくんだなという考えが面白い。
夜のうちに小人が来て、朝来ると仕事ができてるー!とかあるといいなと思ってた。
20代からずっと温めていたもの。
大人たちが世界に対して無力が気がしてしまってきている今、うんざりしたから、
この物語を作品にしようと思った。


子どもの心のなか。
トトロの主題歌『さんぽ』の歌詞は、
『ぐりとぐら』の中川さんが作った。
『いやいやえん』の『くじらとり』を読んだとき、
アニメーションにしたいと思った。
子どもの心のなかはこうだ、と。
現実と空想の境目がない。
中川さんにとって、子供は好きというより、面白いひとたち。
みればみるほど面白いし、ちゃんと見てなきゃ面白くない。
ほんとに可愛い。成長あるのみ。昨日と今日はちがう。
振り返らない。昨日の話をするなんて馬鹿。
小さいころの話なんて、子供はやっている暇ない。
明日はなにをしようで頭いっぱい。
目標はいつも高くもって、いつも一番えらいと思う。
自信をもっているから可愛い。


アニメはそんなしょっちゅう見るべきものじゃない。
人間は、働くために食べる。
好きだから、しょうがないから作る。
映画を続けるのは煩悩。


【宮崎さん おすすめの岩波文庫】

西遊記(自由奔放、縦横無尽。愉快で爽快)
星の王子さま(大切な物語)
ハンス・ブリンカー
100枚のドレス
くまのプーさん
たのしい川べ
ふしぎの国のアリス
海底二万里
アンドルー・ラング世界童話集(挿絵が輝いている)
まぼろしの白馬
秘密の花園
床下の小人たち
ロビンソン・クルーソー(大人になってから気付く棘)
いやいやえん(子どもたちの世界は本当はこんな風にできているんだ)
牛追いの羊(子どもが4人いるのに、ママは一度もヒステリー起こさないんだって!)
小さい牛追い
ハイジ
注文の多い料理店(この人の作品は、すべて宝物です。ゆっくり何度も読んで、声を出して読むのです)

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